親の代理婚活とは?仕組み・流れ・向いている家庭
公開 ・ 親縁(おやえん) 編集部
「子どもにいい人がいないかしら」と気にかけながら、どう手助けすればよいか迷っている親御さんは少なくありません。そうした親御さんの選択肢のひとつが「親の代理婚活」です。この記事では、代理婚活の意味や広がった背景、基本の流れ、向いている家庭と向いていない家庭を、公的な調査データも交えて順に説明します。はじめて耳にする方でも読めるように、できるだけやさしい言葉でまとめました。
この記事の要点
- 親の代理婚活とは、親が子どもに代わって結婚相手の候補を探し、親同士で情報を交換してお見合いにつなげる婚活の方法です。
- 代理婚活でも、結婚するかどうかを決めるのはお子さま本人であり、本人の同意を得てから始めることが最も大切です。
- 国立社会保障・人口問題研究所の調査では、25〜34歳の未婚者が独身でいる理由として最も多いのは「適当な相手にまだめぐり会わないから」です(男性43.3%、女性48.1%)。
- 代理婚活は、お子さまが結婚を望んでいるのに出会いの機会が少ない家庭に向いており、本人が結婚を望んでいない場合には向きません。
親の代理婚活とは
親の代理婚活とは、親が子どもに代わって結婚相手の候補を探し、相手の親と情報を交換しながら、お見合いにつなげていく婚活の方法です。「親の代理お見合い」「親婚活」と呼ばれることもあります。
ふつうの婚活では、本人が自分で相手を探します。代理婚活では、最初の「探す」「相手の親と話す」という部分を親が引き受けます。そのうえで、お互いの家庭がよいと思えたら、子ども同士のお見合いへと進みます。
代理婚活は「親が結婚相手を決めること」ではありません。会うかどうか、交際するかどうか、結婚するかどうかを決めるのは、最後までお子さま本人です。
昔の「お見合い」との違い
かつては親せきや近所の世話好きな人、職場の上司などが縁談を持ってくることがよくありました。代理婚活は、その「縁をつなぐ役」を親自身が担い、交流会やインターネットのサービスを使って相手を探すところが違います。
代理婚活が広がった背景
お見合い結婚は少数派になった
国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」によると、戦前には見合い結婚が結婚全体の約7割を占めていました。その後は一貫して減り続け、1960年代末に恋愛結婚と割合が逆転しています。
2021年の調査では、最新の結婚年で「見合い結婚」(結婚相談所を含む)は9.9%でした。一方で、SNSやアプリなどの「ネットで」知り合った夫婦は15.2%と、見合い結婚を上回っています。出会い方は時代とともに大きく変わってきました。
結婚したいのに、相手にめぐり会えない
同じ調査で、18〜34歳の未婚者のうち「いずれ結婚するつもり」と答えた人は、男性81.4%、女性84.3%でした。前回より減ってはいますが、今も多くの若い世代が結婚を考えています。
ところが、25〜34歳の未婚者が独身でいる理由として最も多く選んだのは「適当な相手にまだめぐり会わないから」で、男性43.3%、女性48.1%でした。結婚の意思はあっても、出会いの機会が足りていないことがうかがえます。
| 項目 | 数値 | 調査 |
|---|---|---|
| 「いずれ結婚するつもり」(18〜34歳未婚・男性) | 81.4% | 2021年 |
| 「いずれ結婚するつもり」(18〜34歳未婚・女性) | 84.3% | 2021年 |
| 独身の理由「適当な相手にまだめぐり会わない」(25〜34歳・男性) | 43.3% | 2021年 |
| 独身の理由「適当な相手にまだめぐり会わない」(25〜34歳・女性) | 48.1% | 2021年 |
| 見合い結婚の割合(最新の結婚年) | 9.9% | 2021年 |
50歳まで結婚していない人も増えている
内閣府の「男女共同参画白書 令和4年版」によると、50歳時の未婚割合は1980年には男性2.60%、女性4.45%でした。2020年には男性28.25%、女性17.81%まで上がっています。こうした変化を受けて、わが子の将来を心配する親御さんが増えていると考えられます。
親同士の「代理見合い」の広がり
親同士が集まって子どもの相手を探す「代理見合い」は、2009年の報道ですでに「全国に広がる」と紹介されていました。地元を離れて都市部で働く子どもに縁がないことを心配した親の相談が、きっかけのひとつとして伝えられています。
近年の交流会の様子を伝える記事では、親が事前に子どもの身長・居住地・職業・趣味などを申し込み、当日は詳しい「身上書」(しんじょうしょ:本人の経歴や家族のことをまとめた紹介書)を手に、候補の親と直接話をする様子が紹介されています。最近では、こうした交流会に加えて、インターネットで親同士がやりとりできるサービスも登場しています。
代理婚活の仕組みと基本の流れ
代理婚活には、会場に親が集まる「交流会型」と、インターネット上で親同士がやりとりする「オンライン型」があります。どちらも、おおまかな流れは同じです。
- お子さまの同意を得る:まず本人に結婚の意思があるか、親が動いてよいかを確認します。
- プロフィールを用意する:年齢、住まいの地域、仕事、趣味、人柄などをまとめます。内容は本人に確認してもらいます。
- 候補を探す:交流会やサービスの中で、条件や人柄が合いそうなお相手を探します。
- 親同士でやりとりする:相手の親とあいさつを交わし、お互いの家庭やお子さまのことを少しずつ伝え合います。
- お見合いを申し込む:本人の了承を得たうえで、子ども同士が会う場を設けます。
- 本人同士の交際へ:そこから先は本人たちのペースに任せ、親は見守る役に回ります。
| 交流会型 | オンライン型 | |
|---|---|---|
| やりとりの場 | 会場に親が集まる | インターネット上 |
| 相手探しの範囲 | その回の参加者 | 登録している家庭 |
| 日時の制約 | 開催日に参加する必要がある | 空いた時間に進められる |
| 向いている方 | 直接会って話したい方 | 遠方の方・自分のペースで進めたい方 |
具体的な進め方は代理婚活の始め方で、親同士のやりとりの作法は親同士のやりとりと顔合わせのマナーで詳しく説明しています。
向いている家庭・向いていない家庭
向いている家庭
- お子さまに結婚の意思があり、親が動くことにも納得している
- 仕事が忙しい、職場に出会いがないなど、お子さまに出会いの機会が少ない
- 自分で婚活サービスを使うことに、お子さまが抵抗を感じている
- 家庭の考え方や価値観が近い相手と出会いたいと考えている
- 親子で落ち着いて話し合える関係がある
向いていない家庭
- お子さまが結婚を望んでいない、または親が動くことに反対している
- 親の希望条件が強く、お子さまの気持ちより優先してしまいそう
- 本人に内緒で進めようとしている
本人に知らせないまま登録したり、話を進めたりするのはやめましょう。お子さまの信頼を失い、かえって結婚から遠ざかるおそれがあります。切り出し方は子どもに代理婚活をどう切り出すかを参考にしてください。
メリットとデメリット
| メリット | デメリット・注意点 |
|---|---|
| 忙しいお子さまの手間を減らせる | 親子の考えがずれると、本人の気持ちが置き去りになる |
| 相手の家庭の様子が早めにわかる | 親同士の相性が、本人同士の相性と同じとは限らない |
| 人生経験のある親の目で、落ち着いて相手を見られる | 条件ばかりを比べてしまいやすい |
| 本人が直接やりとりする負担や気まずさが少ない | 親が熱心になりすぎると、本人が負担に感じることがある |
メリットを生かすコツは、親は「入口をつくる係」と割り切ることです。年収や学歴などの条件だけで判断せず、お子さまが大事にしていることを一緒に確認しておきましょう。よくある失敗は代理婚活でよくある失敗にまとめています。
結婚相談所との違い
結婚相談所は、多くの場合、お子さま本人が会員になり、担当者の支援を受けながら活動します。代理婚活は、最初のやりとりを親が担う点が大きな違いです。費用のかかり方や支援の内容もサービスによってさまざまです。
なお、消費者庁によると、結婚相手紹介サービスのうち契約期間が2か月を超え、金額が5万円を超えるものは、特定商取引法の「特定継続的役務提供」にあたります。この場合、法定の書面を受け取った日から8日以内であればクーリング・オフ(無条件での契約解除)ができます。契約前に、ご利用のサービスが対象になるかを確認しておくと安心です。
くわしい比較は代理婚活と結婚相談所の違い、費用の考え方は代理婚活の費用ガイドをご覧ください。
親縁でできること
親縁(おやえん)は、親御さん同士がインターネット上でやりとりできる代理婚活サービスです。主な仕組みは次のとおりです。
- 登録できるのは、20歳以上のお子さまを持つ40歳以上の親御さん(親族を含む)です。身分証を提出していただき、運営が目視で確認します。
- お子さま本人が登録内容を確認し、生まれ年の確認・同意・写真登録をするまで、プロフィールは公開されません。
- 写真は、お見合いの申込をお相手が受けた時点で、お互いに表示されます。
- お見合いが成立するまで、電話番号・LINE ID・URL・お金の話は送れないようにしています。
登録・閲覧は無料です。くわしくはご利用ガイドをご覧ください。お子さまと話し合ったうえで始めたい方は、無料登録からどうぞ。
よくあるご質問
Q.親の代理婚活とは何ですか?
親が子どもに代わって結婚相手の候補を探し、相手の親と話を進めてお見合いにつなげる婚活の方法です。会うかどうか、結婚するかどうかを決めるのはお子さま本人です。
Q.子どもに内緒で代理婚活をしてもよいですか?
おすすめしません。本人の同意がないまま進めると、信頼を損ねたり、お相手の家庭に迷惑をかけたりするおそれがあります。始める前に必ずお子さまと話し合いましょう。
Q.代理婚活はどんな家庭に向いていますか?
お子さまに結婚の意思があり、出会いの機会が少ない家庭に向いています。本人が結婚を望んでいない場合や、親の希望が強すぎる場合には向きません。
Q.代理婚活と結婚相談所はどう違いますか?
最初のやりとりを親が担うのが代理婚活、本人が会員になって活動するのが一般的な結婚相談所です。くわしくは比較記事で説明しています。
Q.代理婚活をすれば必ず結婚できますか?
いいえ、結婚を約束できる方法はありません。代理婚活は出会いのきっかけを増やす手段のひとつで、その先は本人同士の気持ち次第です。
出典・参考資料
- 2021年社会保障・人口問題基本調査 第16回出生動向基本調査 結果の概要(国立社会保障・人口問題研究所)
- 2015年社会保障・人口問題基本調査 第15回出生動向基本調査 結果の概要(国立社会保障・人口問題研究所(厚生労働省ウェブサイト掲載))
- 男女共同参画白書 令和4年版 第1節 家族の姿の変化・人生の多様化(内閣府男女共同参画局)
- 特定継続的役務提供|特定商取引法ガイド(消費者庁)
- 母親が子供の相手探しに奔走 「代理婚活」全国に広がる(J-CASTニュース(2009年4月29日))
- 代理婚活・マチアプ・結婚相談所、婚活ビジネスは大盛況~でも「お相手」が見つからない迷える親と未婚者たち(nippon.com)